高校生の頃、雨になると必ず休講になる先生がいた。
確か、物理の先生だったと思う。

物理の授業がある朝は、起きて雨だと喜んだ。
「今日は、休講だ！」

でも先生、体調が悪くて学校に来れなかったんだろうな。

喜んだりして、悪かったな。
子どもって罪深い。

いや、ほんとのところはわからんけども(笑)。

ほんとうは、雨の日は外に出るのが面倒くさくて休講だったかもしれない。

いや、それはないか。
自分で言っといてなんだが、まじめな先生だったから。

円を書くのが異常に上手かった。
けっこうなおじいちゃん先生で、ぼそぼそ話した。

おかげで授業はさっぱりわからなかった。
ま、それは私が物理が苦手だったから、だけど。

何もかもうまくいかずに疲れた日でも、
思い出は懐かしく温かい。

こんな日は、きれいな花を見て和むのがいい。

ほら、きれい。



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