以前の記事で、「なぜ年をとると頑固になるのか」という記事を書きました。

ある雑誌を読んでいて、その答えのヒントを見つけた気がしました。
その雑誌には、「頑固は老化現象」と書かれてあったのです。
頑固を辞書でひくと、
”かたくなで、なかなか自分の態度や考えを改めようとしないこと。また、そのさま。”
とありました。(Goo辞書より)

これは、思考の可動範囲が狭まっているとも言えます。
若い時柔らかだった思考が老いて硬くなり、自分とちがう考えを受け入れる柔軟性がないということです。

そんな単純ではないかもしれませんけど、わかりやすくて腑に落ちました。


コトが老化現象なら、風向きが変わってきます。
老化現象は、年をとればやがて誰にでもおとずれる現象です。

自分を「最近、頑固になってきたなあ」と感じていたとして、それは少なくとも「自分の弱さや性格の悪さ」のせいではないということです。

「最近、体の節々が痛むなあ」と思っても、それは自分の健康管理が行き届かなかったせいだ、と自分を責める人はあまりいません。普通は「もう歳だから仕方がない」と思い、シップを貼るなり対策をします。

同じように「ガンコ」も老化現象だと考えて対策すればいいと思うのです。腰が痛くなれば薬を塗るのと同じように。

頑固の症状でよくあるパターンは「自分の意見に固執して人の意見を聞き入れない」というものです。

こうなる理由は、大きく2つあります。
ひとつは、「物事を柔軟に考えられなくなっているため」。
考えるのが面倒というのも含まれますが、脳が凝り固まって柔軟な発想ができなくなっているのです。物理的な脳の老化です。

もうひとつは、「物事を柔軟に考えたくないため」。
自分が長年もってきたモノの見方や考え方に執着があり、しがみついている状態です。多くはそれが既得権益になっているのでしょう。自分の既得権益を守るために、他の考えを受け入れられなくなっているのです。

例えば、「年長者を敬うのは当たり前だ」とかですね。

ここに、二人の姉妹がいます。
ともに還暦をすぎて、世間的には二人とも立派な年長者です。

でも、姉は妹に言うんですね。
「姉のわたしをもっと尊重しろ」と。

妹さんをよく知っていますが、お姉さんをないがしろにするような人ではありません。
お姉さんには普通に接していると思いますが、その「普通」がお姉さんには不満なのでしょう。

きっと、お姉さんは感じているのだと思います。
お金のことも、性格や教養など人間的なことも、妹さんのほうが優れていると。
(あくまで「ご本人が」です)

だから既得権益にしがみついてしまうのです。
間違いなく、そして永久に、「年齢」はお姉さんが上でしょうから。

お姉さんを責めているのではなく、これが老化現象だと言いたいのです。
今までなら、もっと柔軟に考えられたはずです。

「自分にも優れているところはある」
「人のせいにしても何も変わらない。変えられるのは自分だけ」
「自分の立場だけでなく、相手の立場も考える」

チャレンジ精神というほど大げさではありませんが、誰もがこうした思考で、自分を変化・成長させてきたはずです。それが年をとると、自分は動かず人を動かしたいという思考に流れていってしまうのです。

仮に本当にお姉さんが「姉を姉とも思ってもらえない」としたら、それはお姉さん自身の責任もあるかもしれません。今まで姉として大切にしてもらえるような行動をとってこなかったかもしれません。

だとしたら、すべき事は、「お姉さん自身が妹さんを大切にすること」になります。
こういうことを考え、行動できないとしたら、それはまさに「脳が老化」してきているからです。


もちろん、若い頃にはたくさんあった「可能性」という未来は少なくなりました。
面倒、おっくう、と思うことも増えてきました。

でも、行動は無理でも、考えることだけは柔軟でいたいと思うのです。

そして、今の自分にやれることは、できるだけやる。
できないことは、大目にみる。

自分に寛容になれば、他者にも寛容になれます。
自分にできることをしないで、人のせいにして人を責めるのは、老化現象です。


ということで、今回は「ガンコは老化現象」というテーマでお送りしました。
もうすぐ50歳。「ガンコ」は知らないうちに忍び寄ってきます。

自分の思考に「ガンコ」の兆候が見え始めたら要注意です。
硬くなってきたお肌にクリームを塗るように、思考を柔らかく保つためのお手入れもしっかりしたいと思います。


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